為替

2016年5月 8日 (日)

投機的な動きは日本円から豪ドルへ

大型連休中は為替相場が円高に進みました。アベノミクスや日銀のマイナス金利の失敗を吹聴する声が大きいですが、経済は海外要因の影響の方が大きいです。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160508-00000518-san-bus_all

【上海=河崎真澄】中国税関総署が8日発表した4月の貿易統計で、輸出が1727億6000万ドル(約19兆円)と前年同月比1.8%のマイナスとなった。3月は季節要因もあって9カ月ぶりに前年の水準を上回ったが、再び前年を割り込んだ。輸入は10.9%減の1272億ドルと、3月に比べ落ち込み幅が拡大した。

連休中に円高ドル安が進み、麻生財務相が

「一方的かつ急激に偏った投機的動きがさらに強まっているということを憂慮している」

と発言して牽制しました。

大型連休やお盆や年末年始に急激な円高が来ることは今までもよくあることです。
今年は約6円の円高で一時105円台を付けました。
さらに、毎月第1金曜日のアメリカの雇用統計というイベントもありました。すなわち、先週一杯がドル円相場の動きの加速しやすい時期でした。
アメリカの雇用統計は弱めで当初は円高となりましたが、先週終値は107円を回復しました。ドル円相場はこれで一息ついたと思います。

一方、オーストラリアが政策金利引き下げを行い、豪ドルが80円を割り込みました。
さらに今日、冒頭のニュースです。休日に発表するところがあざといです。

中国の経済成長率は大きく盛った数字だと言われていますが、貿易統計は相手国もいるので誤魔化しは効きません。
輸出が横ばいと言うことは、中国にとっての海外要因に大きな変化は無いけれど、輸入の落ち込みは中国国内景気の悪化を示します。輸入相手国にとっては輸出が減るのだから、それら国々の景気も遅れて落ち込んでいく見通しです。

オーストラリアは2015年9月の党首選挙で親中派のターンブル氏が首相となり、中国との関係を強めています。
潜水艦受注で日本が敗れ、米海兵隊基地近くの港が中国企業に長期貸与されたりと日米に対して挑戦的です。

そんなところに中国景気後退のニュースです。
人民元は投機筋の売り浴びせに遭うはずですが、当局の買い支えによって撃退される可能性が高く、狙われづらいです。
一方で中国との関係が深いオーストラリアは経済規模が小さいので、彼等の格好の標的です。

週明けは豪ドル下落と予想、手元のP&Fでは76円がターゲットと出ています。
どうなるでしょうか。

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2015年8月12日 (水)

人民元切り下げ、時代は回るか?

中国が突然人民元を2日にわたって切り下げました。その心はずばり、製造業への回帰ですが、うまく行くでしょうか。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150812-00000023-jij-cn

 【上海時事】中国人民銀行(中央銀行)は12日、人民元取引の目安となる対ドル基準値を前日比1.6%引き下げた。
 2日連続の元切り下げで、景気鈍化に対応した元安誘導への中国の姿勢が一層鮮明になった。人民元の上昇を求めていた米国などが、一方的な切り下げに批判を強める可能性もありそうだ。
 人民銀は12日の基準値を1ドル=6.3306元に設定した。前日の取引の終値(6.3231元)に比べても元安・ドル高。11日には算出方法を変更したとして、基準値を1.9%引き下げていた。
 この日の上海外国為替市場は、基準値の引き下げを受けて、6.4300元と急落して始まった。これは2011年8月以来、約4年ぶりの元安水準。

中国の躍進は、製造業から始まりました。近代国家の発展は、大体そうです。
しかし限界があります。
企業が儲ければ労働者がその分配を要求します。輸出が多ければ通貨が上がり、国際競争力は低下します。
中国はそれらを最大限抑制してきましたが、結局賃上げし、製造業は東南アジアに流れ、アメリカの圧力で徐々に通貨高も受け入れてきました。

次の成長エンジンは不動産投資でした。これもどこかで見た風景です。
しかし一昨年、シャドーバンキング問題が表面化しました。中国各地に鬼城(ゴーストタウン)が発生して社会問題化しました。

そして個人投資家です。極めて既視感が強いです。
去年末から信用取引を認可して個人投資家による株式投資を奨励しました。
それに乗って含み益を出したプチ成金が日本や香港で爆買いして有名になりましたが、6月の株価下落で頓挫しました。
中国当局はそれに対して、利下げや空売り業者の摘発や年金基金の株式投資注入や報道規制などで対処してきました。

そして今回、人民元切り下げです。
通貨安の目的は、製造業の復活です。
しかしたかだか数%の人民元安が、前述の必然的ハンデを乗り越えて製造業を復活出来るでしょうか。

むしろ、本件で犠牲にした国際的信用の方が大きいのではないかと考えます。
外国人投資家にとっては、ある日突然中国における資産価値が下がるのです。
それを政府の恣意により突然行うのはいかがなものかということで、国際的信用を失うのです。

確かに世界では、金融緩和や為替介入といった通貨安政策は行われてきました。
しかし前者は月単位で実施して1年以上という形で緩やかに行われるものだし、後者は後に反対売買が行われます。
通貨切り下げは、これらのコストを支払わない身勝手な行為で、仮にも基軸通貨を標榜する国家・通貨の行いではありません。

実際、上海総合はこの2日間で少し下げています。製造業回復の期待を国際的信用低下が相殺した形です。
むしろその影響は、アジア各国に波及しています。日経平均はもとより、アジア各国の株式市場は下落しています。
中国がなりふり構わない自国保護政策を採ったために東南アジアに嵐が吹き荒れれば、1997年のアジア通貨危機再来の恐れがあります。
そんなことが起こっても、中国は責任を感じずに、むしろAIIB(アジアインフラ投資銀行)の出番だと嬉々として事態を利用するでしょう。

日本国としては、それによって破綻した国々をADB(アジア開発銀行)やJICA(国際協力機構)などを通じて救済し、日本の影響力を高めていきたいところです。
そんなことが起こらないに越したことはないのですが。

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2012年2月10日 (金)

為替政策も韓流かよ

一時期韓国の為替政策が「ワロス曲線」と揶揄されました。日本もこれに習ってヘッジファドを儲けさせようとか、バカか売国奴のどちらかです。本来はこの一言で辞任に値します。

安住淳財務相が昨秋に大規模な円売り・ドル買い為替介入を実施した際の相場水準に言及したとされる発言について、財務相は10日夕、記者団に対し、「水準なんて一切言っていない」と釈明した。秘密のベールに包まれた介入の「手の内」を明かしたとして波紋が広がったため、慌てて火消しに走った格好だ。国会の場での不用意な発言で混乱を招いたが、反省の言葉は一切なかった。
 財務相は同日午前の衆院予算委員会で、政府・日銀が10月31日に開始した介入に関し、「(1ドル=)75円63銭の時点で介入を指示した。78円20銭のところでやめた」と説明。具体的な介入水準を明らかにした異例の発言と受け止められ、野党からも「今後の介入の政策効果を失わせる」(公明党の山口那津男代表)と非難する声が上がった。

だから防衛ラインとか言っちゃダメなんだって。

いくらって言った時点でそれが防衛ラインと思われてヘッジファンドに利用されるんだから。

かつて韓国が、あまりにもハッキリした防衛ラインを設定して為替介入したために、ヘッジファンドに利用されて「ワロス曲線」と揶揄されたものです。

http://www.wdic.org/w/POL/%E3%83%AF%E3%83%AD%E3%82%B9%E6%9B%B2%E7%B7%9A

要するに、防衛ライン(壁)の水準が分かっていれば、ヘッジファンドはその壁の手前で買い、その上で売りを延々繰り返すだけでヘッジファンドは大儲け、その分政府は損するという構図です。

介入するときには、その防衛ラインを知られないのが大前提です。

安住の発言によって、大方76-78円が日本の想定レンジとバレてしまいました。

実際、言われるまでも無くドル円相場はその通りに動いていたものですが。

Photo


これで、ドル円が78円を超えることは相当難しくなりました。

政府はこの国の輸出企業を絶滅させたいようです。

まあ、急に円安になってもガソリンその他が値上がりして困るのですがね。

低所得層の味方()を標榜する民主党らしいと言えばらしいですね。

企業が潰れれば庶民の生活も成り立たないのですが。

これだけ政府に文句を言うと言うことは、自分がドルを結構買っている、ということでもあります・・・orz

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2012年1月26日 (木)

四大大会と為替相場

全豪オープン、錦織選手ベスト8は、快挙でした。

欲を言えば、シングルスに専念していれば、とも思いますが、それはこれからの課題でしょう。

今後の飛躍に期待したいです。

マネーの話になって恐縮ですが、Wikipediaで4大大会を見たら、優勝賞金が目に止まりました。

去年のデータですが、

ウィンブルドン 110万0000ポンド (1.4億円)

全米 180万0000ドル (1.5億円)

全仏 120万0000ユーロ (1.3億円)

全豪 220万0000ドル (1.8億円)

だそうです。今年はいずれももう少しずつ上がっていると思います(2012の全豪は230万ドルです)。為替レートは去年頭のもので円換算しています。全豪の賞金は、マイナー通貨である豪ドルをその時の為替レートに基づいて米ドルに換算しているのでしょう。

4大大会が同格だとしても、賞金にこれくらいの違いがあるというのはちょっとした驚きです。

この4地域の経済状況を如実に反映していると言えます。

逆に、「本来は同額だ」という立場で考えると、全豪の賞金は不当に高いことになります。

これは去年のデータです。去年頭では、AUD/USDはほぼ1.0でした。

「本来は同額」が正しいとすると、180万÷220万で、AUD/USDは0.82程度であるべきだ、となります。

去年末から、「ユーロキャリートレード」なるものが流行しているようです。

(金利が低い)ユーロを借りて、そのユーロを売って代わりに豪ドルを買う、という動きです。

これによって豪ドルはうなぎ登りです。AUD/USDは1.06、AUD/EURは0.81にまで上がっています。

オーストラリア経済が日米欧より健全なのは分かりますが、いくら何でも「買われすぎ」です。

何時かこれを修正する動きは出るはずです。

豪ドルを買っている方は、その動きに攫われないように注意する必要があるでしょう。

以上、豪ドルを売っていて含み損を抱える負け犬の遠吠えでした。

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2012年1月14日 (土)

窓明けに期待

欧州大国の一角が格下げとは由々しき事態です。ギリシャ他の救済どころではない、となれば、ユーロ崩壊に大きく近付くことになります。来週どんな対策が打たれるのか、注目です。

【ニューヨーク時事】米格付け大手スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は13日、ユーロ圏17カ国のうち、最上級「AAA(トリプルA)」のフランスを含む9カ国の長期債務格付けを引き下げたと発表した。ギリシャなどの重債務国支援をけん引してきたフランスなどの格下げにより、債務危機対策は根本的な見直しを迫られそうだ。金融市場が一層不安定化する恐れもある。
 S&Pは格下げについて、ユーロ圏の資金調達環境や経済見通しの悪化、危機対策をめぐる各国の意見の不一致などを挙げ、「欧州政策当局者によるここ数週間の対応は、信用不安を封じ込めるには不十分と判断した」と説明した。
 9カ国のうち、トリプルAのフランスとオーストリアを含む5カ国は1段階、イタリア、スペイン、ポルトガルなど4カ国は2段階、それぞれ格下げされた。トリプルAのドイツやオランダなどを含む7カ国の格付けは維持された。

このニュースでも、「真実は報道されない」という格言は当てはまります。

真実が伝われば大混乱になる、だから真実は伝えない。

自分は、多少の条件を要するながら、賛成です。

さて、何が真実かと言えば、ヒントはあると思います。

ユーロ圏の資金調達環境や経済見通しの悪化

ここを、今までに出ている他の情報と組み合わせて推定するわけですが。

フランスは、ギリシャ他の債権を大量に抱えている。

ギリシャ国債が下がれば、これを抱えている国も危ないのは自明です。

そしてフランスの格付けが下がれば、フランスの資金調達が困難になり、従ってユーロ救済も危うくなる。という流れです。

しかしこの「格付け」の罪なところは、

格付けを下げた途端に坂を転げ落ちる

という点です。前述の悪循環の口火を切ってしまうわけですから。

なので、同じ格付け会社でも、フランス系のフィッチは「格下げしない!(キリッ」と宣言していたのです。

まあそれでも、時間外に発表、というところにS&Pの一片の良心を感じ取ることは出来ます。

昨日の段階でユーロは結構下げましたが、取引時間内に発表されていたら、こんなものでは済まなかったと思います。

今回は、土日の間に当局が対策を立てる時間があります。

さて、週末のワンクッションを置いて来週の市場が開くわけですが、個人的にはユーロ安方向の「窓明け」オープンを予想します。

その後一波乱あった後、短期的にはユーロ安が終息する、と考えています。

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2011年12月12日 (月)

普通に暮らせているのが最大の恩恵

国内だけを見ていれば、円高の恩恵など無いに等しいでしょう。しかし外国を見れば、この国が如何にマシな状況か分かります。もっと進むであろう円高に、我々は備えなくてはなりません。

円高傾向が続く中、恩恵を受けていないと感じている消費者が6割に上ることが12日、消費者庁のアンケート調査で分かった。「価格低下が実感できない」とする人が多く、消費者庁は「事業者は今回の結果を参考にしてほしい」としている。

「事業者は今回の結果を参考にしてほしい」

事業者は潰れろってことですか!?

「消費者庁」という立場からはそうなるのかもしれませんが。

「価格低下が実感できない」

のは、世界を見渡せば当然のことです。

リーマンショックの不景気から立ち直るために、アメリカは自国の通貨を刷りまくって資金を供給しました。それによって円高ドル安になったわけですが、同時に原油や小麦などの商品にお金が流れてバブル的に高騰しました。

それで、同じく自国通貨安政策を採った国々では生活必需品が大幅に値上がりして庶民の生活が苦しくなりました。ちょっと前に世界のあちこちでデモや暴動が起こったのはそのためです。

日本だけは、物価高が円高で相殺されました。正しくは、

「価格高騰が実感できない」

状況なのです。

むしろ、日本は諸外国より余程マシな状況にある、ということを日本国民に知らせるべきだと思います。

最近の欧州危機によって商品価格は低下しましたが、それによって世界中が金利下げの方向を向いています。

これによって再び商品価格が高騰し、世界中の人々の生活がますます苦しくなることが懸念されます。

日本には利下げの余地はありません。

円高は更に進む、と考えます。

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2011年11月24日 (木)

イタリアが良くてドイツがダメとは

リスクオフのきっかけは意外なところから出てくるものです。昨日はEU圏最強国の国債が売れないために市場に不安が広がりました。世の中、悪いニュースが出てリスクオフ、と、対策が取られてリスクオン、を繰り返していますが、何時までもつかどうか。

【ロンドン=木村正人】ドイツの中央銀行、ドイツ連邦銀行が23日に実施した新発10年国債の入札で、金融機関の応募が調達予定額を大幅に下回る異例の「札割れ」となった。欧州主要国で最も財政が安定したドイツの国債でさえ、十分な需要がなかったことを示すものだ。同日の欧州債券市場ではイタリアなどの国債利回りも軒並み上昇。欧州債務危機の影響は拡大の一途をたどっている。

 独連銀の入札では、60億ユーロ(約6200億円)の募集額に対し応募は6割の約36億ユーロにとどまった。平均落札利回りは1・98%。欧州各国と比べて低い利回りが嫌われたほか、危機拡大を懸念する金融機関がドイツを含めた国債の購入を手控えた可能性もある。

このニュースを理解するには、先週のニュースを思い出す必要があります。

すなわち、イタリアの国債の入札は順調に行われた、ということです。

常識的に考えて、債務問題はイタリアの方がよほど危険な状態です。

何でイタリア国債は買われてドイツ国債は買われないのか。

金利とはリスクの裏返しです。

金利が高いと言うことは破綻のリスクが高い、逆に金利が低ければ安全のはずです。

今回の現象はこの常識に矛盾するわけです。

これはもう、ドイツもヤバイ、ということなのでしょう。

さすがにドイツが破綻することはないにしても、ドイツとイタリア他はEUと言う名の鎖で繋がれています。

イタリアが破綻すればドイツも深刻な打撃を受けることは間違いありません。

話は戻りますが、そうすると今度は金利の問題です。

どっちもリスクが高いなら、金利の高い方を選ぼう。

と、投資家が考えたことになります。

金利7%ならこのリスクを負っても良いけど、たった2%の利息のために財産を危険に曝したくない。

ということなのでしょう。

そしてもっと安全な資産は・・・・・・

円が買われています。

日本国債の10年ものの利回りは、0.98%です。

世界はおかしいです。

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2011年11月 8日 (火)

黙って介入。これ基本

日本は外国に比べて圧倒的に「まだ」お金を刷っていない国だから、介入にいくらお金を使っても良いと思います。問題は、効果的な介入が出来ているかどうかです。

[東京 8日 ロイター] 為替介入の規模が膨らみ続けている。市場推計では10月31日の介入は過去最大規模の7兆円台後半に達した。単独介入では投機筋に対して円高是正に向けた世界の共通意思を示せないため、規模で圧倒するしかない。

アメリカの投機筋の動向が大事なのですが、とりあえず、日本の介入前後では、投機筋の円買いポジションは半減しています。詳しく見たい方は下の「IMMポジション ダウンロード」をクリックしてください。

http://www.gaitame.com/market/imm.html

これを見れば、日本の介入に一定の効果があったことは明白です。

しかし、完全に円高を脱するには、投機筋が円「売り」に傾くまで(グラフでは上向きの青が立つまで)介入しなくてはなりません。

心理的節目の80円を超えれば投機筋がドテンして82~83円くらいには行くはずです。そのレベルまで介入すれば今回の円高を脱することが出来るのです。

やるならそこまでやって欲しいです。

それともう一つ。

一方「政府・日銀は、より効率的な介入を検討している可能性がある」(国内銀行)との声もある。市場では、31日の介入のあと、11月に入っても介入を続けている可能性があるとの指摘が出ているが、これまでのような財務相のアナウンスメントのない隠密介入との見方が出ている。

黙って介入することが大事です。

投機筋を含め、誰だって原因不明の動きには警戒するものです。

大きな動きがあった後に「介入だよ」というのは、却って奴等を安心させてしまうのです。

「ああ介入ね。一時的なものだから絶好の(ドルの)売り場だな」って。

分からない動きには、一時的なものか持続的な動きか分からず、疑心暗鬼に陥るのです。

これによってドル売り円買いの圧力が弱まり、あるレベルを境に奴等は円買いを諦めるのです。そしてこの行動自体も円安ドル高の動きに寄与するのです。

最初の「介入した」アナウンスは、投機筋に対する警告でもあり、実のところアメリカに対する配慮でもあったでしょう。

介入の実効性を高めるには、それ以降は黙って介入し、投機筋を不安にさせることです。

財務相安住の真価が問われます。

谷垣さんだったら安心だったのだけど・・・

そうそう、本気の介入は、もっと後で欧州危機が本格化してから、というのなら、それはそれでアリだと思っています。その方がドルを安く買えるし、世界中から歓迎されるし、と良いことずくめですから。

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2011年11月 1日 (火)

投機筋 VS ミセスワタナベ

日銀の円売りドル買い介入から1日。USD/JPYは78円台前半です。これだけだと介入の成否は微妙です。しかし、日本人投資家の動きには興味深い点があります。

http://www.tfx.co.jp/mkinfo/document/fx_sellbuy.xls

これはくりっく365の日本人投資家の米ドルの売買枚数です。日本全体を考えるにはこれを10倍すると良いようです。

左から、日付、売り建て玉数、買い建て玉数です。

<>  <>  <>  <>  <>  <> 
2011/10/2827422404816
2011/10/31106002221500

10月31日の1日で、買い建て玉数が半減しています。昨日のエントリーの「40万枚超」が、半分近くも決済されています。殆どが介入後の利食いでしょう。これにより、今後再び円高が来ても日本人投資家はドルを買う余裕が出来ました。すなわち、円高は進みづらい、と言えます。

もう一つ興味深いことに、売り建て玉数が大幅に増えています。ドル円が上昇しがたいと読んで戻り売りを仕掛けた人達が多かったことを物語っています。78~79円で約定した人達はともかく、76~77円でヒットして瞬く間に踏み上げを喰らった人達は堪りません。彼等が諦めて損切りすれば、ドルは更に上がることになります。

あとは投機筋がどう出るか、となります。

投機筋の動きが分かるのは今週末です。それまでは推測でしか語れません。

投機筋が諦めるには、80円には乗せたいところです。日本人投資家の力だけではちょっと厳しいような気がします。安住財務相の「納得出来るところまでやる」に期待したいところです。

もしかしてTPP参加とバーターでアメリカから介入の許可を貰ったのでは? と邪推します。どうせ日本を売るなら、なるべく高く売りつけてやるべきです。

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2011年10月31日 (月)

今度の介入は一味違う!?

今日の10:30ちょっと前に為替相場が急変しました。USD/JPYを中心に大幅な円安です。USD/JPYでは3円を超えています。毎度毎度弱腰と叩かれる日銀・財務省ですが、今度ばかりは違うのでは? と思わせる点があります。

[東京 31日 ロイター] 安住淳財務相は31日午前、ドル買い/円売りの市場介入を実施したことを明らかにした。介入は単独介入。午前10時25分から行ったという。

 安住財務相は「実体経済を反映しない一方的・投機的な動きが続いている」としたうえで、「納得いくまで介入する」と語った。

 為替市場では介入を受けてドルが78円後半まで上昇、この日の安値からは3円以上の上昇となっている。

先週は、「くりっく365」のUSD/JPY買い建て玉数が40万枚超へと大幅に増大し、投機筋にやられたら大幅な円高が来そうだと心配していました。

そうしたら今日の日銀介入です。

昼前までの段階で「出来高」が40万枚に至っています。介入以後に追っかけてトレードした人も多いでしょうが、先週ドルを買った人達は相当数「利食い」出来たはずです。

また、これだけの利食いを消化してなお上がったUSD/JPY相場を見て、今回の介入は本物だ、と考えた次第です。

今まで2ヶ月以上もUSD/JPYが小幅なレンジで推移していたのは、多くの日本人投資家が下がっては買い、上がっては売りを繰り返していたからです。

そのような「レンジ相場」は、何時かは崩れるものです。そのきっかけが投機筋による押し下げではなく日銀の介入であったことは、多くの日本人投資家にとって幸福なことだったと思います。もちろん輸出企業も。

今後は、日本人投資家の建玉が減ったことで相場は動きやすくなるはずです。

あとはこれに対し、欧米の機関投資家がどう出るか。今までの「ドル売り円買い」から「円売りドル買い」転じるかどうかで、今回の介入が本物かどうかが試されます。

明日の朝の相場と、日本人投資家の建玉数に注目です。

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