理不尽な円安
円安が進行しています。理論の上では納得しにくいです。大きな反動が起こるかもしれません。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2c30ea290d4e2853f70879b14fc38475207654a9 JIJI.COM 最終閲覧日2022年9月13日
外国為替市場で急速な円安が進行している。7日には一時1ドル=144円99銭と金融危機の真っただ中で日本経済が揺さぶられていた1998年8月以来、約24年ぶりの安値となった。
―なぜ今、円安が進むのか。
日米の金融政策の違いが主な原因だ。歴史的なインフレを抑え込むため、大幅な利上げで金融引き締めを行う米国と、新型コロナウイルス禍からの景気回復を下支えするため日銀が大規模金融緩和を続ける日本との金利差が拡大している。しばらくは両国の政策スタンスが変わらないとの見方が市場で広がり、円を売って高金利で運用に有利なドルを買う動きが活発になり、急速な円安につながった。
確かに欧米は金利を上げています。
確かに金利が高い通貨は買われますが、一方で金利はインフレの裏返しです。
欧米のインフレ率は9%です。値上がりラッシュと報じられている日本でも2%です。
こんなにインフレしていては、欧米は金利を上げてマネーの動きを鎮めて、インフレも沈静化させなければなりません。
そして、インフレは通貨価値の下落そのものです。
金利が3%あってもインフレ率が9%では、通貨の価値は1年で6%下がるのです。
日本はゼロ金利なので、インフレ率2%が続いても1年で2%しか下がりません。
これで急激な円安が進むのはおかしな話です。
日本の信用が低いと言われますが、短期間に下がるのは投機筋による円売りが深く関わっている可能性は十分あります。
ウクライナでの戦争の影響による資源高や欧米のインフレがいずれ沈静化すれば、記事が示す歴史的経緯にもあるように、今度は急激に円高になると思います。
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