為替介入は投機筋への抑止力
日銀が円安に対して為替介入を行いました。差し合たり効果は絶大でした。その効果は続くのでしょうか。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6439510 朝日新聞デジタル 最終閲覧日2022年9月23日
政府・日本銀行は22日、市場でドルを売って円を買う為替介入を実施した。
この記事に今年のドル円相場の図があります。直近の動きが示されていませんが、文字で書いてあります。
そして今朝は1ドル142円台です。
記事の詳細のページでは、与野党から様々な評価が紹介されています。
円安ドル高に歯止めをかけるための政府・日銀による為替介入について、与野党からは様々な評価が出た。介入が報じられた直後、自民党幹部は「米国の長期金利の利上げのスピードが想定外に早く、日米の金利差が広がった。マーケットで円安が進みすぎる」と述べ、介入には一定の理解を示した。日銀出身の自民議員は、「介入しなければ150円まで行っていた」と指摘。「一時的にはこれで止まっても、これから為替当局の覚悟が何度も試される」と断続的な介入になる可能性を示唆した。
立憲民主党の泉健太代表は、記者団に「異次元金融緩和と日米金利差が続く以上、効果は限定的ではないか。アクセルとブレーキを一緒に踏むような政府と日銀の対応には説明を求めたい」と語った。共産党の小池晃書記局長は「小手先の介入で円安の大きな流れが止まるなんてことは誰も思わない。一時しのぎにもならない程度のものではないか」との見方を示した。
与党も野党も日米金利差が大きい以上は介入の効果も限られている、という意見で一致しています。
しかし経団連会長は違います。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c1b53c85cab654c64314e19665e55c7b2f11f56c TBS NEWS DIGI 最終閲覧日2022年9月23日
経団連 十倉雅和 会長
「(為替は)投機的な動きで急速に動いたりする。これが非常によろしくないということで、政府として、為替介入をされたんだと思います。非常に投機的な動きが盛んで急速な変動がありますから、ここで政府は放置しないぞということを表明したのは、意義あることだと思います」
会長が話したように、マネーの動きは投機が多いのです。経済的な指標の動きを利用して金儲けしようという輩です。彼らの動きによって相場は経済の実態よりも大きく変動します。本件で言えば、「今後円安になるから今のうちに円を売っておこう」と考えて円を売り、円安が実態以上に進む、ということです。
昨日の夕方に、日銀は為替介入を行いました。それにより、ドル円相場が145円後半だったのが一気に141円を割りました。その差5円です。投機筋は大きな痛手を被ったでしょう。日銀がこれからもやる、と言えば今後は投機に慎重にならざるを得ません。
そもそも金融の実態で言えば、プーの9月13日の記事のように、欧米が利上げしたから円安、という考えが間違っています。
欧米は年率9%ものインフレに苦しんでおり、それを抑えるために金利を上げたのです。インフレ9%に対して金利3%であれば、差し引き年率6%もドルの価値は下がるのです。円高にならなければおかしいです。
では日本の価値は下がったのか。
少なくとも日本の観光は世界から評価されています。「旅行・観光開発指数」は世界一です。
格闘技イベントのために来日したボクシングのメイウェザー選手は、銀座で豪遊したそうです。他、六本木や渋谷にも繰り出したそうです。日本は好かれています。
そんな日本の価値が不当に貶められるのは腹立たしいです。
今回はどうでしょうか。
やるなら徹底的に介入して欲しいし、投機筋が諦めてくれたら丸く収まります。
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