原油が下がれば平和になる
昨日今日と、原油が値下がりしています。原油安はロシアに大打撃を与えるので、良い兆候です。
現在のWTI(原油相場)は1バレル96ドル程度です。
原油価格はロシアのウクライナ侵攻開始後高値で推移していました。6月はおおむね120ドル台でした。
しかし、昨日(7月5日)と今日の値下がりで、1バレル100ドルを割り込んできています。
言うまでもなく原油はロシアの主要な輸出品であり、戦費の源泉です。
それが下がるのはロシアを苦しめ、戦争の終結にも繋がります。
最近、岸田総理が興味深い発言をしています。
ロ産石油価格「今の半分に」=G7上限設定、岸田首相が見通し gooニュース 最終閲覧日2022年7月6日
岸田文雄首相は3日、先進7カ国(G7)が対ロシア制裁の一環で検討している同国産石油の取引価格への上限設定に関し、上限は現行価格の半額程度になるとの見通しを明らかにした。ウクライナ侵攻を続けるロシアの戦費を細らせるのが狙いだ。
上限設定の検討は、先月下旬にドイツで開かれたG7首脳会議(サミット)で合意された。首相は東京都内での街頭演説で、「ロシア産石油は今の半分程度の価格を上限とし、それ以上では国際社会で買わない仕組みをつくる」と語った。
意味の分からない発言と思いますが、原油高の現状では本当に無意味です。
しかし、「原油が値下がりしたらロシアから買っても良い」という意思表示には意味があります。
戦争が出来ない日本なりの精一杯の「飴と鞭」です。
日本はロシアから原油や天然ガスを輸入しています。
ロシアのウクライナへの侵攻によって外交も貿易も縮小していますが、ロシアが侵略を止めれば取引を元通りにしたいところです。
本来は、「ロシアが侵略を止めたら貿易再開」と言うべきところですが、
経済的事情により、「ロシアが侵略出来なくなったら貿易再開」というのは、実際のところ同義です。
日本の意思や力によって実現出来ることではないのが残念ですが。
いずれにしても、原油安すなわちロシアの弱体化であることは間違いないです。
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