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2022年3月

2022年3月29日 (火)

プーチンは和平の機会を逃したのでは

ウクライナ軍が反攻に転じています。和平交渉は行われているようですが、ロシア側の条件が悪くなっていきます。

https://news.yahoo.co.jp/articles/3a712cfa1cacee887b55cbe125df12cd799d9271 Yahoo!JAPANニュース AP

トロスティアネッツ、ウクライナ、3月29日(AP)― ウクライナ軍は、3月1日にロシア軍の手に落ちた同国東部のトロスティアネッツを、ロシア軍から奪い返した。
 AP通信の記者は3月28日、ロシア軍の敗走を喜ぶ市民のそばを、勝ち誇った兵士を満載して走るウクライナ軍の戦闘車両とは対象的に、放棄された陣地に散乱する破壊された戦車や自走砲、軍用車両、さらに遺棄された無数の弾薬箱などを目撃した。
 複数の住民の証言では、ウクライナ軍の激しい攻撃を受けたロシア軍が敗走したという。
 ウクライナ軍は各地の戦線でロシア軍を押し戻しており、米の軍事専門家は、ロシア軍の前進は止まったようだと指摘。その上で、ロシア軍は侵攻作戦の重点を、首都キーウ周辺の地上戦から、東部ドンバス地方の防衛戦に置き換えたのではないかと推測している。
 親ロシア派武装勢力が実効支配するドンバス地方では、2014年のロシアによるクリミア半島併合以降今日まで、ウクライナ軍との武力衝突が続いている。

首都キーウ(キエフ)の攻防ではウクライナが押し返し始めました。ロシアは敗残兵を東部戦線に集めるようです。

しかし、弾薬を置いていくくらい士気の下がった敗残兵を集めても役に立ちません。

拠点を奪回して士気の上がっているウクライナ軍に蹴散らされるのがオチです。

 

プーは3月15日(火)にロシア側の要求を列挙しました。

1. ウクライナのゼレンスキー政権を倒し、親ロ政権の樹立
2. ウクライナ東部2州の独立
3. ロシアのクリミア併合の承認
4. ウクライナのNATO加盟阻止

3月22日(火)時点にプーは、

これらのうち、2,3の帰属を住民の投票で決めようというものです。

プーは、3はロシア領でやむなしか、と考えていました。しかし、交渉のテクニックとしてウクライナは2,3の住民投票を提示し、ロシアは3のクリミアは絶対譲れないと主張し、結局クリミアはロシア領で東部2州は住民投票で妥結する、というのが現実解かな、と思います。

と書きました。

しかし今の勢いで東部2州をウクライナが奪回する、またはその勢いであれば、ロシア側の2の要求も通らなくなります。

逆にロシアは3の要求だけで納得出来るのか、という問題になります。

そうすると、プーチン大統領が妥協して和平、というのが困難になってきます。

 

今回の戦争は、プーチン大統領の面目が立つ形でなければ終われない、と思っています。

万一モスクワで革命が起これば別ですが。別にプーチンを拘束する必要はなく、大統領府を占拠できれば良い

そうすると、せめて3だけでも実現しないとプーチンは和平に応じることが出来ません。

ウクライナは和平に向けて、3だけはプーチンに花を持たせる形を作る必要があるかもしれません。

ブチ切れて核兵器、という選択肢のあるロシアに対しては。

核兵器を持っていなければ容易に制圧可能なのですが。

 

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2022年3月22日 (火)

ウクライナは捕れるボールを投げた。ロシアは?

ウクライナのゼレンスキー大統領が現実的な妥協案を示しました。ロシアがどう返すかに注目です。

https://news.yahoo.co.jp/articles/5cb8cbc2852dd5cc43d6253a596efb1a1df3b8f9 Yahoo!JAPANニュース 産経新聞 最終閲覧日2022年3月22日(火)

ロシアによるウクライナ侵攻で、同国のゼレンスキー大統領は21日、停戦交渉でロシアが要求している東部の親露派地域の「独立」の承認や、2014年にロシアが一方的に併合した南部クリミア半島への露主権の承認について、国民投票で是非を問う可能性に言及した。ゼレンスキー氏は従来、領土問題では譲歩しない立場を示してきたが、方針の変更を示唆した形だ。

プーは3月15日(火)にロシア側の要求を列挙しました。

1. ウクライナのゼレンスキー政権を倒し、親ロ政権の樹立
2. ウクライナ東部2州の独立
3. ロシアのクリミア併合の承認
4. ウクライナのNATO加盟阻止

これらのうち、2,3の帰属を住民の投票で決めようというものです。

プーは、3はロシア領でやむなしか、と考えていました。しかし、交渉のテクニックとしてウクライナは2,3の住民投票を提示し、ロシアは3のクリミアは絶対譲れないと主張し、結局クリミアはロシア領で東部2州は住民投票で妥結する、というのが現実解かな、と思います。

 

 

停戦の実現は両国にとって大きな利益です。

ロシアは戦費の負担からの解放と西側諸国の制裁解除。

ウクライナは住民の死傷を止め、西側諸国や中国からの多額の援助や投資を期待できます。

ロシアはウクライナに対する攻勢を強めていますが、下手すれば核戦争か、という雰囲気も含めて、交渉を有利にする材料にしようとしていると思います。

 

プーチン大統領も一応「戦果」として国民に誇れる、このあたりで妥協してくれないかな、と期待します。

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2022年3月15日 (火)

ウクライナとロシアの妥協点は

ロシアとウクライナの4回目の停戦交渉が開始しているとのことです。早く停戦して欲しいです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/de0ca40ceb68ab3af4a178d6d0cf8fa74da015ac Yahoo!JAPANニュース TBSニュース 最終閲覧日2022年3月15日

ロシアとウクライナの代表団による停戦交渉について、ウクライナメディアは交渉が再開したと先ほど報じました。

再開した停戦交渉は、きのうに引き続きオンライン形式で行われているものとみられます。

ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は14日に行われた交渉中、「両国の政治体制があまりにも異なる」などとツイッター投稿し、交渉が容易でないとの認識を示していました。そのうえでポドリャク氏は「追加作業や個々の定義を明確にする」として交渉を一時中断していました。

ロシアの要求は以下の通りです。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2022030700646&g=int  JIJI.com 最終閲覧日2022年3月15日

停戦条件としてプーチン氏は、ウクライナの「非武装化」や「中立化」、ロシアが併合したクリミア半島での主権承認を要求。さらに今月4日のドイツのショルツ首相との電話会談では、東部のドネツク州とルガンスク州の一部を実効支配する親ロ派武装勢力「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」に関し、両州全域で親ロ派の主権が認められることがロシアの要求と伝えた。

ロシアの要求を意訳して無茶な順に並べると、

1. ウクライナのゼレンスキー政権を倒し、親ロ政権の樹立

2. ウクライナ東部2州の独立

3. ロシアのクリミア併合の承認

4. ウクライナのNATO加盟阻止

となります。

 

現状、1は無理でしょう。実現にはキエフ陥落が不可欠でした。開戦早期にゼレンスキー大統領の拘束や暗殺が出来ていれば可能でしたが、今はウクライナ国民の徹底抗戦と西側諸国による制裁で、不可能になりました。

逆に4は、ウクライナはNATOに加盟していないのにロシアの侵攻を食い止め、西側諸国による制裁がロシアの首を絞めています。この先ロシアは当分侵攻しようなんて思わないでしょう。この点はウクライナ側が譲っても良いのではないかと思います。

3ですがクリミアは、2014年にロシアが実効支配してもう8年になります。ウクライナにとっては帰ってこないと考えた方が良いでしょう。

 

一番の争点は2だと思います。どういう文言で妥協するかです。

プーが考えるのは、住民投票で2州の帰属を決定する、です。

合意には必然的に裏があり、どちら側も良いように解釈できるからこそ合意が出来るのだと思います。

その裏での思惑は、ロシア側は、多くの現地住民にロシア国籍を与えているのだから住民投票ならば多数を獲得出来る、というもので、ウクライナ側は、今回の戦争でロシアが悪辣さと弱さを露呈したのだから多くの住民がウクライナを選択するだろう、というものです。

国連の監視下で住民投票を行えばフェアだし、事前のプロパガンダ合戦はアメリカが味方に付けば勝てるのではないかと思います。

 

早期の停戦は、両国にとっての喫緊の課題です。

ロシアは戦費の負担が大きいし、ウクライナは民間人に被害が出ています。戦争が終われば、ロシアは戦費や制裁による経済的損失を防げるし、ウクライナは西側諸国や中国からの莫大な投資が始まります。

早く平和が戻って欲しいです。

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2022年3月 7日 (月)

ロシアの大きな本末転倒

ウクライナを支配しようとして、中国に支配されることが確実となったロシア哀れです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/29802c3c96a6cf1f422ca8ef09b8fc34fa6e5699 Yahoo!Japanニュース ロイター 最終閲覧日2022年3月7日
[ロンドン 6日 ロイター] - ロシア中央銀行は6日、米ビザやマスターカードの決済システムを利用する国内銀行発行のクレジットカードが3月9日以降、海外で機能しなくなると発表した。一部の国内銀行は代わりに中国の銀聯(ユニオンペイ)の決済システム利用を検討しているという。

欧米のロシアに対する経済制裁の一環として、ロシア国民が欧米のクレジットカードを使えなくなりますが、その代役として、中国の銀聯が挙がりました。

ロシアは、ウクライナ侵攻がパラリンピック開幕までに終了すると思っていたようでしたが、予想外の抵抗に遭って長引いているうちに、西側諸国が重い金融制裁を始めました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220304/k10013511561000.html NHK 最終閲覧日2022年3月7日
・国際的な決済ネットワークからロシアの特定の銀行を排除
・ロシアの中央銀行の資産凍結
・プーチンに親しい富豪の資産凍結
・ロシアの長期国債の格付けを6段階引き下げ
・アップルによるiPhone輸出停止

これらにより、ルーブルは急落し、銀行のATMには預金を引き出そうと人々の長蛇の列が出来ました。

 

ロシアのウクライナ侵攻の結末はまだ分かりませんが、ロシアの経済は崩壊しつつあります。もし仮にウクライナが降伏したとしても、西側諸国からの金融制裁は止まりません。もはや中国に全面的に依存するしかありません。ここに、中国の属国としてのロシアが誕生します。もしかしたら中国にとっても迷惑な話かもしれませんが。
それを防ぐには、ロシアの軍民がプーチン政権を倒してウクライナから撤退するしかありません。

とりあえず、ウクライナの人々には頭が下がります。

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2022年3月 3日 (木)

北京パラがロシアを除外

北京パラリンピックからロシアが排除されました。中露関係の転換点かもしれません。

https://news.yahoo.co.jp/articles/bf32d706c0097e09291abab1b3d1653dff346881 Yahoo!JAPANニュース デイリー 最終閲覧日2022年3月3日

国際パラリンピック委員会(IPC)は3日、声明を発表し、前日2日に中立選手としての北京パラリンピック(4日開幕)への参加を容認したRPC(ロシアパラリンピック委員会)、ベラルーシの選手について、一転して出場を認めないことを発表した。IPCは声明で「RPCおよびベラルーシの選手のエントリーを拒否することを決定しました」と発表した。パーソンズ会長のコメントとして「圧倒的な数の関係者と連絡をとりオープンに議論した。彼らは私たちが決定を再考しなければ、2022年パラリンピック大会に重大な結果をもたらす可能性が高いと語った。複数のNPC、中には政府、チーム、アスリートからの働きかけを受けていたが、競技に参加しなさそうでもあった」と、撤回に至った経緯を説明した。

明日から始まる北京パラリンピックに、つい昨日までは参加を容認していたロシアの選手の参加が認められなくなりました。

世界の趨勢がロシア除外であり、パラリンピックも中国もこれに逆らえなかったということです。

 

2月27日のプーの記事で、この点に言及していましたが、中国はパラリンピックでロシアを見捨てました。

ロシアはGDP世界11位の割に軍隊は強いので、中国の経済的援助を当てにしてウクライナに侵攻したと考えられます。

侵攻すればすぐに降伏すると思われていたウクライナの国民が頑強に抵抗したため、戦況は泥沼化です。

大量破壊兵器の投入なしには勝利できず、これを行えば西側諸国からの経済制裁で立ち直れないでしょう。

そんなロシアに荷担する中国、と言われては中国も制裁を受ける可能性があります。

さすがの中国も空気を読んだ、というのが今回のニュースです。

 

ところで、これに対して異議を唱えた、ロシアのフィギュアスケートの「皇帝」プルシェンコのインスタグラムの発言が炎上しています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/7890f7879b595e8a245a666b33d0e7fa6d858bb4 Yahoo!JAPANニュース 中日スポーツ 最終閲覧日 2022年3月3日

「大統領を信じている」と発言し、スポーツ界のロシア勢排除に異議を唱えたフィギュアスケート元ロシア代表でトリノ五輪金メダリストのエフゲニー・プルシェンコさん(39)のインスタグラムに世界中から非難が殺到している。

【写真】問題となっているプルシェンコのインスタ投稿

 日本時間2日までの投稿で、国際サッカー連盟(FIFA)、欧州サッカー連盟(UEFA)、国際スケート連盟(ISU)などがロシアの選手を排除する決断をしたことを非難。「スポーツと政治を混同してはいけない」「一日も早くすべてが終わり、交渉が実を結ぶことを心から願っている。わが大統領を信じている」などと訴えた。

 これに対して多言語で世界中から続々と猛抗議が届いた。ロシア語では「人の命の価値よりも五輪の価値を優先するのか」「エフゲニー、正気になれよ」「子供たちが死んでしまうので、他に方法が残ってないだけ」「防空壕(ごう)の中に座って平和を望むなんて想像できますか」などとスポーツと政治を混同する以前に命が危険にさらされていると訴える声が見られた。

世界中から尊敬を集めていたスケート界のレジェンドも、プーチン大統領を擁護したらこの有様です。必ずしも侵略を肯定した発言ではないのかもしれませんが。

ロシアが四面楚歌であることを、プーチン大統領も自覚して欲しいです。

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