今週はあちこちの大都市で時短要請やGoToキャンペーンの一時停止が発表されました。期限は大体12月中旬に区切っています。
それまでに収束するのか、という不安の意見は多いですが、これには根拠があります。
毎年のインフルエンザの流行は、波の大小はあれど類似しています。
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/flu/flu/ 東京都感染症情報センター 最終閲覧日2020年11月26日

例年はこの時期には少しずつ流行が始まるのですが、今年(赤線)は流行の兆しは見えません。
コロナ対策と、品切れするほどのインフルエンザ予防接種が奏功しています。
このグラフで、毎年必ず大きく低下している部分があります。横軸「1」の部分です。これは年末年始です。
年末年始の旅行での流行を心配する人がいますが、仕事や学校が休みになることで人の移動・接触が減ることに比べたら、旅行での感染機会はとても低いレベルなのです。
新型コロナウイルスも感染経路はインフルエンザとほぼ同じなので、流行は年末年始に必ず一息つきます。
よって、12月中旬時点を乗り切れば、年末年始を自粛期間に含める必要はありません。
それにしても、この調子だとコロナの感染者・死者数とインフルエンザと比べてどちらが多いのか、いう疑問が湧いてきます。
インフルエンザの患者数は、1週間ごとの「定点医療機関当たり患者報告数」で発表されます。
全国で5000近くの定点医療機関からの報告数の合計と実数の関係は、
https://www.wam.go.jp/gyoseiShiryou/detail?gno=7073&ct=040010020 独立行政法人 福祉医療機構 最終閲覧日2020年11月26日
こちらを参照すると、
定点報告数の15498人と推計患者数10.3万人の関係より、患者の実数は定点報告数の約7倍となります。
インフルエンザ「注意報」は定点医療機関で1週間で10人以上の状況、大流行する年のピーク時は50人以上となります。
「注意報」時の患者の実数は、定点医療機関あたり10人×定点医療機関数5000×7より、1週間で35万人、1日で5万人程度となります。大流行の時期は、その5倍以上です。
現在のコロナの1日の新規陽性者数2000人程度と比べてみてください。
去年までは、これほどの患者数を社会は許容していたのです。
インフルエンザによる死者数ですが、
https://www.clinicfor.life/articles/covid-072/ CLINIC FOR 最終閲覧日2020年11月26日
これによると、2018年は3325人だそうです。インフルエンザと持病で亡くなった「超過死亡」という概念で言えば、1年に1万人程度亡くなっているとのことです。
一方で新型コロナウイルスによる死者数は、
https://hazard.yahoo.co.jp/article/20200207 Yahoo!JAPAN 新型コロナウイルス感染症まとめ
によると、現在2000人ちょっとです。
今年も残すところ35日です。年間の死亡者数は、インフルエンザと同じくらいになりそうです。
来年以降はワクチンで迎え撃つと予想されるので、その脅威はインフルと同等またはそれ以下になります。
気の早い話かもしれませんが、コロナ禍とその対策は間違いなく、日本のインフルエンザ流行を劇的に抑えました。
これから日本の冬の感染症対策がどうなっていくのか心配です。
毎年冬に自粛・時短しなければならない社会になってしまうかもしれません。
それを見越して春から秋にかけて経済活動を盛んにするべきでしょうか。
プーは9月7日にイベント入場制限の緩和を1日も早くと主張し、9月11日の記事では冬場には自粛することになるだろうと予想しました。
GoToキャンペーンは、開始が遅かったことを残念に思っています。
今は、飲食店や観光業が破綻しないために、早く感染者が減ってGoToキャンペーンを再開してほしいと願っています。
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