新宿歌舞伎町で新型コロナウイルス感染症の流行がクラスターになっています。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200604-OYT1T50227/ (読売新聞オンライン 最終閲覧日2020年6月5日)
国内では4日、新型コロナウイルスの感染者が新たに47人確認された。死者は6人増え、累計で913人となった。
東京都の感染者は28人で、12人だった前日から増加に転じた。都によると、20~30歳代が22人を占めた。感染者のうち、ホストクラブの男性従業員5人など「夜の街」関連が9人に上った。
濃厚接触が商売ですから、当然と言えば当然です。
逆に、発生していないのにクラスター扱いされたのにパチンコ店が憤っているというニュースもあります。
ちょっと、小池都知事は「接待を伴う飲食店」に甘くないか? という疑問が湧きますが、不確かな話は置いておいて。
どの程度増えたのかというのは、下の東京都のグラフに示します。
https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/?tab=reference (東京都コロナウイルス感染症対策サイト のデータをグラフ化 最終閲覧日2020年6月5日)
オレンジの線が、週単位の陽性者増加比で、実効再生産数に近い指標です。
緊急事態宣言発令後に順調に低下し、一時は0.5も切ったのですが、解除ステップ1宣言から増加し(本当はもっと前から感染者は増えている)、現在は2を超えています。
この短期間で季節要因は無視できるとして(といっても、日本中で流行しているのは東京都と北九州市だけなので、年間での季節要因はあるはずです)、実効再生産数が4倍にも増加したのです。
実効再生産数は接触機会に比例し、接触機会は人口密度の2乗に比例するので、新宿歌舞伎町の人口密度は解除前の2倍に増えたことになります。
自粛のピークでは歌舞伎町の売り上げは1/10に減ったという話があります。
これが本当なら、現在のところ売り上げはその時からは倍増したことになります。
恐ろしいのは、売り上げ(客の人数に比例)が元に戻った場合、人口密度は最も少ない時期の10倍、接触機会は100倍にも増えることです。
歌舞伎町だけは実効再生産数50ですか!? という状態になります。
適切な感染対策を行わなければ、当地の従業員は全員感染し、感染力のあるスタッフと接触した客も感染し、全国にばらまくことになります。
しかしその後、歌舞伎町が集団免疫を獲得した後では、コロナに関しては安全な街になります。
正確な抗体検査が普及した暁には是非、歌舞伎町の人々には抗体検査を受けてコロナ既感染を証明して仕事に臨んでほしいものです。
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