中国や日本などで猛威を振るっている新型コロナウイルス肺炎ですが、中国では終息の動きが見えます。
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http://www.nhc.gov.cn/xcs/yqtb/list_gzbd.shtml (最終閲覧日2020年2月21日)
中華人民共和国国家衛生健康委員会のHPです。
時系列のグラフを示しますが、新増確診病例は、減少しています。
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診断方法(捕捉割合)の変化により波はありますし、どう考えても全数把握は不可能ですが、
一定の方法で調査した結果で減少しているという結果が示すことは、
1人が3人に伝染させる(基本再生産数3)コロナウイルスの場合、
理論上は人民の(少なくとも湖北省の)2/3は既に感染していて、
元気な人は免疫を持っているということになります。
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その理由は、有名になった岩田教授のブログのリンク先のpreprintからEXCELを起こした流行モデルの結果によります。ただ、潜伏期間や感染
期間を最初から逆数にするという改変を加えています。
https://www.preprints.org/manuscript/202002.0179/v1 (最終閲覧日2020年2月21日)
関数の入れ方は下記の通りです。
薄黄色で塗った数字は色々調節可能です。
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表を作成してから、免疫なし、潜伏期、感染期、免疫ありの4本の折れ線グラフを作図します。
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今は感染者数が減少し始めて数日、という時点です。
だいぶ多くの人が「免疫あり」の状態です。
すなわち、湖北省では終息に向かっています。
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しかし残念ながら中国の他の地域や日本の状況は不明です。
捕捉できた患者数が少なくて推測が困難だからです。
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一方、極めて残念なことになったダイヤモンドプリンセス号では、
感染の推測が可能と思います。
参考にする情報は国立感染症研究所のHPです。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2484-idsc/9410-covid-dp-01.html (最終閲覧日 2020年2月21日)
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この中で推測のもととなる情報を、
1月20日出発、乗員乗客3711名、感染者542名、発症者数のピークは2月1日(グラフでは、感染者数の増加が最も急な日)、とします。
また、世界のどの都市よりも人口密度の高いこの船での基本再生産数は本来の倍の6と見積もります。
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これらの辻褄の合うモデルを作成すると、
「最初から感染者が数百人乗船していた」
という仮説を立てる必要があります。
この短期間に1名または少数の患者が全体に感染させた、と仮定すると1人が100人に感染させる勢いが必要だからです。
EXCELでは、本来「1」で開始するはずの感染者数などを数百にしてみました。
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先に示した流行モデルでも、去年のうちに湖北省に蔓延が始まっていたことが示唆されます。
そして、武漢封鎖前までは自由に人々が移動していたのですから、既に世界中に広まっていて、ただ検査体制が行き届いていないので把握できないだけなのだと考えます。
現在日本を含む世界中で渡航規制が掛かっていますが、おそらくだいぶ手遅れです。
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我々の戦略としては、
・多くの人が不顕性感染しているのだからそんなに心配しない。
・でも誰がキャリアか分からないからマスクや手指消毒は励行
ということで、ありきたりな結論になってしまいました・・・
しかしマスクがない・・・
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違う、という方がいらっしゃったらコメントをお願いします。
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