トルコショック!
日本の個人投資家は為替証拠金取引(FX)では高金利通貨に好んで投資してきました。2008年のリーマンショック前は豪ドル、最近ではトルコリラが人気です。トルコの政策金利は8.0%でリーマンショック前の豪ドルを上回ります。しかし実のところ、高金利とはインフレすなわち通貨安の裏返しでもあります。トルコリラ/円相場は、楽天証券のチャートの示す通り、ここ10年でも1/4に値下がりしています。
そして本日、1日で最大6%、直近1ヶ月でも16%の値下がりを記録しました。トルコリラが1日で6%も値下がりしたのはおそらくリーマンショック以来でしょう。トルコリラに大きく投資した人達は大変です。
その原因は以下のサイトに詳しいです。
https://news.yahoo.co.jp/byline/kubotahiroyuki/20180523-00085581/
アメリカの金利上昇で新興国投資が減っているのと、エルドアン大統領の金融政策の失敗、格付け会社の評価も下がり、売りが売りを呼んでいる展開だそうです。プー的には中東情勢の不安定なこととヘッジファンドによる投資家食いの動きも挙げておきたいと思います。
個人的には、リーマンショック(ほどではないですが)やチャイナショック、ギリシャショックのように後世に名を残す金融的ショックだと思います。
こういう状況を初めて経験する人は辛いだろうな、と思います。プーもリーマンショックの時には大損害を受け、眠れなかったり胃痛を起こしていました。
プーもトルコリラを買っていますが、余裕を持って買っている上に、ユーロ売りでヘッジを掛けています。トルコリラが下がる状況では大体ユーロも下がるので、ユーロを売りで持っていればトルコリラが下がっても被害は少ないです。
今の騒ぎは、遅くとも6月24日のトルコの大統領・議会選挙で落ち着くでしょう。ヘッジファンドの基本は、噂で買って事実で売る(今回は逆を行っています)ですので。
とは言え、この先ずっと安泰かと言えば、トルコ共和国が滅ぶことは無いにしても、トルコリラのデノミネーションやFX業者の取引停止などのリスクは考えられます。
投資(投機?)はあくまで余裕資金で取り組みましょう。
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