維新の党が分裂。第二自民党と第二民主党へ
維新の党の橋下氏が集団離党します。保守と革新の同居していた維新の党が割れてスッキリします。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150829-00000039-jij-pol
地域政党「大阪維新の会」代表の橋下徹大阪市長が表明した新党構想を受け、維新の党所属で橋下氏に近い衆院議員は29日、自身を含めた大阪系議員十数人の動向について「当然、全員ついていく。やるなら年末が一つのラインになる」と述べ、年内に集団離党する意向を明らかにした。
面倒くさいですが「維新の党」と「大阪維新の会」は別物です。
橋下氏の率いる地方政党「大阪維新の会」が国会に進出したのが「日本維新の『会』」ですが、これと「結いの党」が合併したのが「維新の『党』」です。寄り合い所帯なので政策が纏まらないという問題がありました。
維新のキーマン達の動きを追ってみます。
今回仕掛けたのは柿沢未途幹事長です。9月の山形市長選において民主・共産が支援する候補者を応援しました。これが橋下氏の逆鱗に触れました。
柿沢氏は「維新の党」の現代表・松野頼久氏と親しいです。松野氏は元民主党所属であり、本件に彼の意向が強く働いたことは容易に想像できます。
一方で橋下氏と松井氏は8月27日に離党しました。そして折を見て、「大阪系」議員団を連れて新党を結成するようです。
彼等は以前から安倍首相・菅官房長官と会食を重ねてきました。与党に加わるかどうかはともかく、安保や憲法などの重要法案で連携することになるでしょう。
場合によっては、紛糾している参議院での安保法制の切り札になります。
「備えあれば憂いなし」という言葉がありますが、人間の心理を相手にする場合は特に有効です。
参議院で野党の反対に遭って60日が経過してしまった場合、「みなし否決」となり、衆議院に戻されて2/3以上の賛成で可決します。このとき公明党が造反すると2/3を割り込んで否決されます。しかし維新の一部が補完して可決する、となれば公明党も敢えて造反する意義を失います。その結果、圧倒的多数で可決するのです。そしてそれが予想されれば、野党が参議院で粘る意義もなく、参議院のうちに成立するでしょう。
安保法制も中国に対する同様の心理戦なのです。日米他で強固に結束して、中国の侵略の意思を挫くのが本意です。
今回は、安保法制における手駒を増やしたい安倍政権と、反対野党を脱却して次以降の選挙で生き残りたい橋下・松井氏と仲間たちの思惑が一致した結果でしょう。
橋下派が第二自民党、松野派が第二民主党と、だいぶ分かりやすくなります。
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