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2015年5月10日 (日)

中国の景気減速は本物

中国が矢継ぎ早の金融緩和です。発表されている指標よりも相当悪いと推測します。株式は当面上げるでしょうが、リーマンショックの再来に備える必要があります。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150510-00000032-asahi-int

中国の中央銀行、中国人民銀行は10日、金融機関の預金・貸し出しの基準金利を11日から0・25%幅引き下げると発表した。利下げは3月1日以来。企業や個人がお金を借りやすくする金融緩和策の連発は、歯止めのかからない景気の減速への中国当局の危機感を映し出している。

 今回の利下げで1年物の金利は、貸し出しが5・10%に、預金が2・25%になる。人民銀が昨年11月に2年4カ月ぶりの利下げに踏み切って以降、今回の局面での利下げは3度目だ。この間、同様にお金を借りやすくする効果がある預金準備率の引き下げも今年2月と4月に繰り出しており、中国は本格的な金融緩和の段階に入っている。

中国の政策金利の推移です。
http://seisakukinri.nekokuro.jp/?p=543
2008年のリーマンショックを契機に急速に利下げ(=金融緩和)して景気回復、しかし副作用のインフレで人民の不満が出たので2010年10月から利上げ(=金融引き締め)、しかしシャドーバンキング問題などでマネーの流れが止まる(=ショック)の危険が発生したので2012年6月に再び利下げ。しばらく6%を続けていましたが、2014年11月から3度の利下げです。
これは当局の相当の危機感を表しています。

その流れとして、AIIBです。とにかく投資を増やして景気回復を目指しています。何時までもバスは発車しませんが。

5月に入って、爆買い防止に関税引き下げです。
http://www.asahi.com/articles/ASH4Y457ZH4YUHBI00S.html
人民が日本や香港で買い物するのは資本の流出です。中国国内でマネーを回そうという政策です。

週末には、石炭を中国に輸入する香港の企業が破綻しました。
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20150509-00000006-bloom_st-nb
石炭の輸入が細ったと言うことは、物作りを中心とする経済活動が衰退していることを示しています。
中国国内の企業なら損失補填も隠蔽も可能ですが、外国企業ではそうはいきません。

今回の利下げも、一連の流れのうちです。

中国は、悪い指標の発表を決まって週末に行います。
市場の反応を見て、必要なら週明けまでに対策を発表します。
凄い国だな、と感心しますが、その分だけ歪みは大きくなっているはずです。

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