糖尿病の新薬、脱水症に注意
糖尿病治療薬、「SGLT2阻害薬」に死亡例です。使用に当たっては水分をしっかり摂るようにしましょう。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150109-00000006-asahi-ent
昨年4月以降に相次いで発売された新型の糖尿病治療薬を服用した患者10人が死亡していたことが、各製薬会社による副作用調査でわかった。因果関係は必ずしも明確でないが、脱水症を招き死亡につながったとみられる事例もあった。厚生労働省は適切な使用を呼びかけるため、添付文書を改訂するよう各社に指示する方針。
SGLT2阻害薬は、ある意味で画期的な薬です。
血中のブドウ糖を尿として出すので、従来の食事療法大前提という糖尿病治療に一石を投じるものです。
しかしそれは、尿量が増えるという両刃の剣です。
基本的には、水分を多めに摂取、製薬会社さんからは1日量500ml余分に摂ることを勧められました。
それだけならそれで良いのだけれども。
重篤な副作用に至るには、プラスアルファが必要です。
それが、「利尿剤の併用」と「暑さによる熱中症」です。
これらの重複によって体の脱水症が酷くなった時に致命的となります。
「薬はリスク」とは言われますが、完全に目を背けるのではなく、リスクマネジメントが求められます。
本件で言えば、薬を飲むなら水分をしっかり摂る。薬を飲みたくなければ代わりに食事療法を頑張る。ということです。どうしても薬が必要なケースもありますが、長生きとそれに掛かる諸々のコストのトレードオフです。
新しいSGLT2阻害薬。上手く使えば便利でもあります。
1年経てば勘所も分かってくるはずです。
無闇に怖がらずに前向きに取り組みたいです。
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