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2014年9月19日 (金)

スコットランド独立は否決

スコットランド独立を決める住民投票は、反対多数で否決しました。世界の混乱は何とか防がれましたが、これ程までに割れた世論は将来の禍根になるかもしれません。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140919-00000092-jij-eurp

【エディンバラ(英北部)時事】スコットランドの独立の是非を問う住民投票は19日午前(日本時間同日午後)、開票が進み、全32地区のうち31地区の結果が判明した時点で独立反対が55.42%、賛成が44.58%となり、否決が確定した。

同問題が先週話題になった時、世論調査では独立賛成が反対を初めて僅かに上回り、危機感を覚えたイギリス政府が懸命のテコ入れを行い、女王陛下まで反対発言し、結束を図りました。

それらが奏功し、住民投票は意外に差が付いて否決されました。

賛成派のリーダーが現実的な計画を提示できなかったことで住民に不安が広がったという点も見逃せません。

独立とか革命といった事件は、新たな政権を担う人達に素人が多く、その後の運営に失敗する例も多いです。逆にクーデターによる軍事政権下で経済発展を遂げた国々(朴正煕の韓国、スカルノのインドネシア、ブランコのブラジル、ピブーンのタイ)もあり、民主主義の功罪を考えさせられます。

また今回、

投票前に現実味を帯びていた英国の分裂は辛うじて回避された。しかし、首相はじめ主要3党の党首は投票の直前、独立を阻止するため自治政府への大幅な権限移譲を早急に実施すると約束している。その履行は直ちに課題となる。

という宿題が残りました。

1998年制定のスコットランド法で既に大幅な権限委譲が行われています。委譲されていないのは憲法、エネルギー、外交安保、通貨くらいなものです。本当に国家の根幹を成す部分しか残っていません。

その上さらに何を望もうというのでしょう。これ以上は国家の解体の危機です。今回の住民投票は、そんなものに持ち込まれた時点でイギリスには大打撃でした。

但し、今回の住民投票は、時間稼ぎとしては意味が大きかったと思います。

スコットランドが独立の際の財源として当てにしていたのは北海油田です。

しかし北海油田は中東と違って現在でも採掘コストが高く、10年後には枯渇すると言われています。

そうなると独立のメリットが無くなり、スコットランド住民も大人しくなると予想します。

独立派は「今しかない」という勝負だったのでしょう。その思惑が愛国か売国かは分かりませんが。

下世話な話になりますが、イギリスの有名人の中でも賛否が割れました。

キャメロン首相はもちろん反対でしたが、「私のことは嫌いになっても(以下略)」と、前田敦子ばりの名演説をぶってくれました。

ハリーポッターの作者、JKローリング氏はスコットランドに住んでいますが、「リスクが大きい」と反対しました。

サッカー選手のベッカム氏も、長い良好な関係を維持しようと呼びかけました。

ポール・マッカートニー氏も、世界に大きな影響を及ぼすと警鐘を鳴らしました。

一方、賛成派はスコットランド出身の俳優のショーン・コネリー氏や、テニスのアンディ・マレー選手などでした。

やっぱり賛成派は分が悪かったです。個人的には、アンディ・マレー氏がウィンブルドン選手権でブーイングを受けないか心配です。

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コメント

いつもブログとても楽しみにしております。
内容が深く個人的に感銘してる次第でございます。
一連の朝日新聞の問題について、所見いただければ幸甚であります。

投稿: サリー | 2014年9月21日 (日) 19時21分

コメントありがとうございます。

一連の朝日新聞というと、凄く根の深いことですが。
簡単に言えば、戦前から現在まで日本をミスリードしてきた朝日新聞に対し、慰安婦の吉田証言、福島原発の吉田調書の嘘を暴く形で安倍政権が逆襲を始めた、ということです。

さらに個別の疑問があればお答えしますよ。

投稿: プー | 2014年9月23日 (火) 07時48分

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