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2013年11月23日 (土)

定数削減と一票の格差解消は両立しない

選挙制度の抜本改革には難しい問題があります。2つの方向から一遍に政権を攻撃する輩は、批判のための批判と言わざるを得ません。

 

臨時国会の会期末まで残り2週間、成長戦略を具体化するための「産業競争力強化法案」が衆議院で可決されるなど、さまざまな重要法案が審議されています。しかし、その一方、重要な改革であるにもかかわらず、臨時国会でまったく議論されていない問題があります。それは選挙制度の抜本的な改革、衆議院の定数を大幅に減らす「議員定数削減」の問題です。

同様に、歳費の削減と世襲の抑制も難しいのですが、今回は置いておいて。

どちらかと言うと、最高裁で違憲判決の出た「一票の格差」の方が急務のように思えますが。

しかし、一票の格差の解消だって難しいです。

基本的には国政選挙における一票の価値は、大都市で低く、地方で高いです。最大で衆議院では2.42倍、参議院では5.00倍の格差があります。

でもそれには意味があるのです。

国会議員には、国民の代表であると同時に、地方の代表でもあります。

鳥取県の人口が少ないからと言って、同県の国会議員が居なくなっては彼等の主張を代弁する人がいなくなってしまいます。

参議院選挙で鳥取県から一人選出を堅持し、一票を平等にした場合は東京都では22人もの議員を輩出し、全国の改選議席は選挙区だけでも200人以上に膨れ上がります。

少なくとも、今のシステムの下では、定数削減と一票の格差解消は両立しません。

ではどうしたら良いのでしょうね?

この2つのお題目を掲げている間は動きようがありません。一旦忘れましょう。

古今東西を見れば、多少は参考になります。

(大日本帝国)議会は、衆議院と貴族院の二院制でした。貴族院は非公選で終身任期であり、両院には明確な違いがありました。

アメリカ合衆国は、上院は各州2人、下院は人口割りと決まっており、前述の国民の代表と地方の代表のバランスを取っています。

今の日本の選挙制度は、衆議院と参議院で大して変わらない状況です。参院不要論もありますが、それでも、解散がないことや「再考の府」としての役割は、民主主義の暴走を止めるブレーキとして必要です。

アメリカのように衆議院と参議院の違いを明確に出そうと思ったら、それこそ憲法改正にまで話が及んでくるので、当面現実的ではありません。日本国憲法制定の段階でしっかり決めておくべきだったのでしょうが、今更です。

単純に一票の格差を減らすには、比例代表を廃止すれば良いのでしょうか。そうすると、「おらが町の議員先生」ばかりになって国益が蔑ろにされる畏れがあります。

道州制にする手もあるでしょうか。中国地方が文句を言いそうですが。

一票の格差を5倍以下に拘るなら、参議院の神奈川県選挙区の定数を1人(改選があるので×2)増やせば解決します。しかし、4倍以下を目指すととなると、10人以上も増やす必要が出てきて大変です。その分衆議院を削れば良さそうですが、そうするとこちらも3倍を超えそうです。

色々考えると、日本国の選挙制度も歴史的な妥協の産物です。

問題も多いけど、「じゃあ、もっと良い制度を作れるの?」という問いには朝日新聞は答えてくれません。

現行の制度をもとに、少しずつ改正してやっていくしかないじゃないか。って思います。

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