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2012年11月17日 (土)

野田さん、自己紹介乙です

今回の話は正論だけれど、野田さん今更そんなことを言うのですか、というものです。民主党の成り立ちを考えれば、天に唾する発言であることは明らかなのに。しかしよく考えると、「野合」も世の必然と思ったり、簡単な話ではありません。

野田佳彦首相は17日午前、第三極の中で連携の動きが活発化していることについて、「小異を捨てて大同につくという言葉を安易に使ってしまうが、小異でない、大事なものを捨ててくっつくのは野合になる」と述べ、石原慎太郎氏が共同代表を務める太陽の党と、橋下徹大阪市長率いる日本維新の会などの合流の動きを強く批判した。

 視察先の東京都内の高校で記者団に語った。首相は、原発や消費税などをめぐり太陽の党と維新の会に政策の不一致があることを念頭に「税金はどうするのか、TPP(環太平洋経済連携協定)を含めた経済はどう考えるのか、外交・安保はどうするのか」と指摘。「そこと論戦と言われても困る。軸が何なのか分からない」と語った。

太陽の党と維新の会では、大方以下のような政策の違いがありました。

(太陽の党、維新の会の順です)

・原発:存続、2030年代までの全廃

・TPP:反対、賛成

・憲法:破棄、改憲

・消費税:国の財源、地方の財源

結構な違いがありますが、これをどう擦り合わせるのでしょう。

この党が政権を担当した時にどう決定するのかが心配です。

しかし野田さんの所属する民主党も野合集団でした。

民主党は元々は新党さきがけの鳩山由紀夫が社民党の一部を取り込んで結成しましたが、小沢先生を含む新進党の一部が合流し、さらには保守思想を持ちながら選挙区の関係などで自民から出られなかった議員も入党し、右翼から左翼まで幅広い人材を抱えることになりました。

幅広いと言えば自民党もそうですが、その長い歴史の中で派閥抗争は度々起こっていましたが、何とか収拾してそれなりの政治を行ってきました。100点満点はおろか合格ライン60点にも達していないレベルではありますが。

それに対して民主党政権では、政権交代までは纏まっていましたが、いざ実際の政治をやってみると小沢先生と「本来の」民主党の間での激しい抗争が始まって何も決まらなくなりました。消費税増税は野党を巻き込んで成立しましたが、これを機に小沢先生は離党してしまいました。

しかし考えてみると政党政治において「野合」は程度の差はあれ必然なのかも知れません。

人それぞれ考え方は違います。国会議員が722人いたら、722通りの考え方があります。政策のテーマはたくさんあり、全てにおいて同じ考えを持つ議員などいないでしょう。

しかし多数決の原則に従って政策決定を行う限り、一人では自分の政策は絶対通りません。優先度の高い政策で一致する仲間を見つけて政党を組んで多数を形成して政策を実現することになります。

「大同小異」という言葉は確かに事の本質を突いていますが、これを適切に実行するのは、民主党政権の結果を見るように、意外と難しいことです。

なぜなら、優先度の高い政策、と書きましたが、それは一つではありません。経済・財政・社会保障・法務・教育・外交・防衛など多岐にわたり、個別の事項はさらに枝分かれします。

自分の政策を声高に叫ぶだけなら素人にだって出来ます。複数の政党の中での様々な意見をそこそこ纏め上げて多数を形成し、法案成立まで漕ぎ着ける調整力のようなものが、政治の真のプロに求められる資質であると考えます。

そういうものが自民党には不十分ながらあり、民主党にはなかった、ということです。

それが新しい維新の会に備わっているかどうか。

太陽の党だけなら比較的政策は纏まっており、調整力の必要の無い状況でした。

一方、合流前の維新の会でも既に橋下・松井間で温度差が感じられました。民主党からの離党者を取り込んで複雑になりました。さらに旧太陽の党が合流して、前述のように政策に大きな隔たりがあるものをどう纏めるのか。

橋下氏にそんな実力があるのか。あるいは石原氏に出来ることなのか。

そう考えると、新しい維新の会も次期政権の主力たり得ないものと言わざるを得ません。

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コメント

石原さんは好きなんですけど維新の会は橋下さんの他に誰がいるっていったら浮かばないですよね。

そこまで日本人は劇薬を飲まなくてもいい状態にあると思うんですが。

実績と経験の自民党?

投稿: パズ | 2012年11月17日 (土) 22時29分

コメントありがとうございます。

維新は松井一郎が自民党出身で、石原さんに近いです。今回の野合は彼が仲介したのではないかと思います。

日本人は薬を薬と思っていないので・・・

投稿: プー | 2012年11月18日 (日) 20時53分

考え方が違うから徒党を組むとブレる。

ここまでは理解できます。

飲むものと飲まないものを分けて交渉し、自分の味方を作る政治家にならざるを得ないという事なのでしょうか?

そう考えると大多数に認められる思想を持った政治家が最終的に勝つということになりそうですね。

投稿: ティガ | 2012年11月19日 (月) 15時59分

コメントありがとうございます。

まさにそういうことであり、それが民主主義の限界でもあります。
あるいは民主主義のコストと言っても良いかも知れませんが、危険な独裁を避けるために払っている高い対価なのだと考えています。

しかしそれだけの犠牲を払ってもなお、衆愚政治から独裁に移行するリスクを完全に排除できないのが残念です。

投稿: プー | 2012年11月20日 (火) 07時00分

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