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2012年7月24日 (火)

質問する方も答える方も素人

この記事は突っ込みどころ満載です。ザイって投資の雑誌ではなかったか。質問する記者も答える学生も、勉強不足です。それとも政府の御用雑誌に成り下がったか?  政府の詭弁に乗せられないために、みんな勉強した方が良いです。

「あなたは投資家だとします。日本国債を買いたいですか? 」。

 果たして、留学生たちの答えはノーだ。その理由は、一つには「自国のインフレ率の方が日本国債の金利よりも高いから」というもの。

確かに日本国債の金利は低いけど、金利はインフレと貸し倒れリスクの指標です。日本はデフレであり、他の国々よりは破綻リスクが低いので、バブル的資金集中も相俟って、金利が安いのです。

「国債がバブル的に高い(=金利が低い)ので買わない」なら正解です。

そこで、国の借金の金額と家計の金融資産のデータを見せる。まず、国の借金約900兆円はGDPの何倍ですか?  という質問をし、日本が世界の先進国中最も国の借金の対GDP比率が高いということを伝える。

 一方の個人金融資産は約1500兆円。その差は600兆円。一方で、毎年国債は40兆円~50兆円程度刷っていることを伝える。そうすると学部生の頭の中では、あと10年程度で国の借金金額と家計の金融資産の金額が同じになることが暗算される。

よく聞く誤解ですが、日本国債と個人資産は、対消滅じゃないんだから、ぶつけてゼロにする、という考えは間違っています。

赤字国債による公共投資だって、使いどころが良ければ波及効果をもたらして何倍もの税収を得ることが出来ます。

逆に、外国に垂れ流すような使い方をすれば、ドブに捨てたも同然、悪くすれば他国のミサイルに化けたり韓流プロモーションの費用になって日本の業界を圧迫することすらあります。

次に、では、そもそも税収と歳出の金額はいくら? という質問をする。ビジネススクールだと約40兆円という答えがぽんと帰ってくるが、学部ではややおぼつかない。そして、バブル期の税収でも60兆円程度でしかなかったことを伝える。

(中略)

歳出はどうなっているかというと、30兆円弱が年金、医療、介護など社会保障関連費、20兆円強が国債の利払い、15兆円強が地方交付税交付金となっており、よくやり玉にあがる公共事業はたったの5兆円未満でしかない。いくら公共事業を削減しようが、これまた焼け石に水なわけだ。

 では、どこにメスを入れないといけないかと言えば、社会保障関連費である。

この国には「特別会計」があります。「税収と歳出(+国債)」だけでは語れないのです。これを上手く使えば日本の経済は立ち直ります。

 社会保障の充実を一番願うのは高齢者層である。彼らは人口も多ければ、選挙に行く割合も高い。よって、選挙では彼らの声が大きくなるため、政治家は彼らを向いて仕事をする。学部生たちは、結局、これは世代間不平等の問題なのだと気づくことになった。

(中略)

 税金には様々な税があるが、所得税や法人税だと働く人たちが負担することになり、高齢者は負担しない。消費税だと国民がある程度万遍なく負担する。もっとも、低所得者ほどその負担感が重いなどの問題がないわけではないが、世代間不平等がより小さいのは消費税アップということになる。

この辺は良いと思います。

今は選挙に行こうと盛り上がっている若い学生たちだが、これ以上世代間不平等が大きくなると、中東のような大規模デモなどを起こさないとも限らない。火種が小さいうちに対処しておかないと後でそのツケが重くなりそうである。我々が作りたいのは若者が気持ちよく高齢者を支える社会であって、若者が高齢者と闘争する社会ではないからだ。

大規模デモは、食えなくならないと起こりません。皮肉にも、高齢者が生きているうちは若者も食えるのです。高齢者が一通り退場したら、若者には仕事やお金が回ってくるのです。

最後の部分は賛成なのですがね。

右肩下がりの世の中で、人々のエゴがぶつかって、みんなで協調して豊かな社会を作ってきた古き良き日本が失われ始めています。

ではどうしたら良い? と言われると難しいですが、2009年の有名なキャッチフレーズを思い出して下さい。

「政権交代こそ最大の景気対策!」

どう解釈するかは、お任せします。

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コメント

膨らむ社会保障費に関して消費税増税で対応しようとしているんでしょうが、このデフレ状態では、払う気にもなれません。デフレを容認している政府はチェインジでしょう。政府も何かの意図があってのデフレ容認なんでしょうが、一般人の生活はカツカツです。年金生活の私の両親は微妙に年金が減っていることを私に力説、不足を私が入れることに・・・・・。たまりません。

投稿: パズ | 2012年7月25日 (水) 02時04分

コメントありがとうございます。

この国はデフレですから、年金が少し減るのは仕方ないことなのですがね・・・

政府はインタゲを掲げ始め、震災復興経済の需要もあるようですから、少しは期待できそうです。

欧州経済危機がクライマックスを迎えないうちは実感できないでしょう。


投稿: プー | 2012年7月25日 (水) 09時12分

住民税も所得税もダブルで年収に比例して取られますしね。

しかも、住民税は1年遅れで来ますから、野球選手は大変ですよね。

消費税増税も、ある意味平等に近いのならそちらを増税しても、

いいかも知れませんね。

投稿: ティガ | 2012年7月30日 (月) 16時54分

コメントありがとうございます。

収入が不安定な人にとって困る税制というのは言えるかも知れません。

色々、時代に合わないところは直して欲しいですが、既得権や政局で中々進みません。

投稿: プー | 2012年7月31日 (火) 06時32分

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