現実的な原発再稼働を
色々あってようやく大飯原発が再開します。安全と経済は両立しませんが、今回の決定には65点くらいの評価は出来ます。現政権にしてはよくやったと思う一方、課題の35点分の検証と対策を希望します。
経済産業省原子力安全・保安院は4日、関西電力大飯原発3号機(福井県おおい町、出力118万キロワット)の送電を5日午前7時に再開することを明らかにした。北海道電力泊原発3号機(北海道泊村)が5月5日に停止して以来61日ぶりに、国内の原発から電力が供給される。
昨年3月11日の東京電力福島第1原発事故以降に定期検査入りした原発では初めての送電再開。大飯3号機は徐々に出力を上げ、最短で今月9日にフル稼働に達する見通しだ。
日本の産業のためには、原発再稼働は必要でした。燃料費の高騰は精神論では絶対に解決しない問題だからです。燃料費は日本の経済活動に対しては、高い消費税のような足枷になります。日本復興には、燃料費の下落がどうしても必要です。
よく聞く話ですが、再稼働する原発がなぜ大飯原発なのか、と言う疑問はあります。
超党派議員による「原発ゼロの会」という集団があります。
正直アレな集団と思うのですが、逆に言えば、彼等ですら原発即時全廃を主張していません。真っ当な日本人としては、このレベルが現実解の限界です。
http://genpatsuzero.sblo.jp/article/56765307.html
また、彼等は「原発危険度ランキング」を発表しています。
これは中々評価出来る内容と思います。
その中で、大飯原発3・4号機は、当面動かせる原発の中では危険度中程度です。
もっと危険度の低い原発は色々あるわけで(玄海、伊方、川内、泊、志賀)、何故大飯原発再開か、という疑問は大きいです。
自分なりに考えました。
基本的には、関電管内の電力不足は関電管内で何とかするのが筋だと思います。
他の各電力会社は、自管区内で電力供給が足りている中での原発再稼働は、抵抗が大きくて諦めたのでしょう。
結局、関電管内では最も危険度の低い大飯原発3・4号機が再稼働1号2号に選ばれたのです。
本来は、国政レベルで責任を持って再稼働と融通を手配するべきでした。
最も危険度の低い原発に狙いを定めて安全対策を重点的に施して再稼働、というのが最も100点に近い解答だったと思います。
しかしその玄海原発は、九電のやらせメール問題で動けませんでした。
その不利を覆すだけの政治力は、現政権には無かったと言うことです。
小沢派が新会派結成というニュースがありました。
総選挙は近いですが、現執行部の人達が「原発再開」と「消費税増税」という汚れ仕事を全うしてくれたら、彼等を笑顔で看取ってあげたいと思います。
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