1%で大丈夫か?
今年の夏の電力の遣り繰りが大変なのは分かりますが、瞬間的に止まるだけでも大損害の出る電力供給は、もっと余裕を持った体制作りが必要です。それとも政府は、大停電を起こすつもりなのでしょうか?
余力が回復しなければ、当日の午前9時に警報続報を発令する。なお改善しなければ、政府が携帯電話に「緊急速報メール」を送信し、節電を要請。それでも余力が1%を下回る見通しになった場合、電力会社が計画停電を発表、約2時間後に実施する。メールは、緊急地震速報と同じシステムで送る。
世の中何事もそうかもしれませんが、苦境にあっても皆が協力してやる気になったときには結構乗り切れるものです。
その意味で、「緊急速報メール」は有効だろうし、これで10%くらいは浮いてしまうと思います。
問題は、突然火力発電所などがトラブルで急停止する場合です。
関電管内の電力総供給力は約2500万kWhだそうですが、管内の火力発電所の1基は1~3%に相当します。大飯原発に至っては5%弱です。
余力が1%とか3%とか言っているレベルでは、発電所が1基止まっただけで大停電が起こります。
本来、供給余力は10%くらい必要なのではなかったか。
それとも現政権の橋本市長への圧力で、「大人しくしていないと火力発電所が止まるよ」という意図があるのか。一度に複数が止まれば陰謀でしょうが、1基だけなら単なる偶然ですから。
ともかくも、関西の皆さんには頑張って乗り切って欲しいです。
もっと視野を広げてみれば、大飯原発よりも再稼働に妥当な原発はあったと思うのです。
「新しい」もので、石川県の志賀原発とか佐賀県の玄海原発とか。
前者は、自分の管内が原発無しで足りるのにわざわざ動かす必要は無い、と考えたろうし、後者は、やらせメール問題で動けなかったのでしょう。
強い政治主導でこれらを動かせたなら、もっと余裕のある展開だったと思います。
或いは、このタイトロープ状態が現政権の望む状態だったのかも??
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コメント
2003年に北米で大停電があった時の金融の損害額が7000億円だそうで、大阪で丸一日停電があった場合全被害はどの位になるんですかね?橋下さん最近おとなしいですね。この件が関係してるんですかね?
今年は気象が異常な気がするんですが………。冷夏ですか?
投稿: バズ | 2012年6月23日 (土) 20時16分
コメントありがとうございます。
7000億円って、でかいですね。
関電管内なら1000億円は飛ぶでしょうね。
橋下さんは吊るされてしまいます。
ブルっていると思います。
投稿: プー | 2012年6月23日 (土) 20時54分
1%しか余力を残さないと、電力テロが起きそうな気もします。
素人的な考えですが、製造業に海外からプレッシャーをかければ、停電も人為的に引き起こせる気さえしてしまいます。
投稿: ティガ | 2012年6月27日 (水) 14時55分
コメントありがとうございます。
そのギリギリが現執行部の胆なのかもしれません。
投稿: プー | 2012年6月27日 (水) 20時58分