« 外国では診断が遅いのも仕方なし | トップページ | 反原発だから何を言っても良いのか »

2012年3月15日 (木)

温家宝の置き土産

引退する温家宝のこの発言は、周到に練られた爆弾発言かも知れません。中国の行く末を暗示するかもしれず、注目に値します。

首相は、所得分配の不公平や汚職の問題の広がりについて「文化大革命のような歴史的悲劇が再び起こるかもしれない」と語って危機感を示し、政治改革の必要性を改めて強調した。

温家宝は、他の中国高官と違って名前も見た目も人当たりも発言内容も良く、中国の海千山千の政治家の中では比較的好感を持って見ていたものです。

その共産党の首相が体制批判とは、思い切ったものです。

体制批判は弾圧、決まったことに反対は許さない、数値目標は必ず守る(ことにする)、といった一党独裁体制にこそ強みのあった中国で、このような発言は体制を揺るがすおそれもあります。

特に、「文化大革命」を引き合いに出したことは意味深です。

文化大革命は、1966年に始まった、毛沢東を中心とした権力闘争で、死者は1,000万人とも言われ、文化の破壊と経済の停滞をもたらしました。

客観的にはそういう話ですが、中国国内での評価はそれほど酷いものではありません。共産党自身の起こしたことなので、彼等が被害を矮小化するのは当然のことですが。

すなわち、温家宝の発言は、国内向けと国外向けで相当な温度差があると考えることが出来ます。

国内的には、「民主化を進めないと、ちょっと困ったことになるよ」というニュアンスであり、彼の発言を、そう目くじらを立てて批判することは出来ません。

しかし国外的には、「このままでは内乱が起こって没落する」くらいの意味を込めて発した言葉のように思います。

彼の発言を受けて、昨日の上海総合指数は2.6%下げました。

政権交代後に中国がどうなるか、心配です。

Banner_13よろしかったら応援クリックお願いします。

|

« 外国では診断が遅いのも仕方なし | トップページ | 反原発だから何を言っても良いのか »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

中と外で発言を分けるのは、あたりまえかもしれませんが、本当に危ない時は、このパターンなんでしょうね?

中には、大丈夫。外には、危ない。

会社も同じですが(苦笑い)

投稿: ティガ | 2012年3月21日 (水) 14時27分

コメントありがとうございます。

外からは、客観的に情報を分析出来るし、内にいては意外と情報は規制されているものです。

彼は、同じ言葉で使い分けているので凄いな、と思います。

投稿: プー | 2012年3月21日 (水) 22時58分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/420968/44502917

この記事へのトラックバック一覧です: 温家宝の置き土産:

« 外国では診断が遅いのも仕方なし | トップページ | 反原発だから何を言っても良いのか »