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2011年10月23日 (日)

随分と偏りのある結論

このヘッドラインを見て、普通の人は何を感じるのだろう? と思います。もしかして、女性は我慢強いから手遅れになるのでもっと病院に行こう、とかミスリードされるのだろうか・・・? ちゃんと専門的知識を持った記者が書かないと誤解されるという好例です。

心筋梗塞になった患者のうち、女性は男性よりも、専門病院までの到着時間が2時間近く遅いことが、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)など全国27施設による共同調査でわかった。

 女性では典型的な症状の胸痛が表れにくく、危機的な状態だと気づかないケースが多いためという。

もうね、発症から来院までの時間が7時間か9時間かって、どうでも良い話なんです。

発症からすぐに受診した例と、気付かずに「何となく元気が無い」で(数日後とか!)受診してから検査して初めて分かった例を全て混ぜて平均を取れば、どうしてもそんな結果になります。

心筋梗塞は男性では比較的若年で発症します。女性は、「女性ホルモン」に守られているので、遺伝的素因がない限りは更年期以降にしか発症しません。

前述の「何となく元気が無い」というのは、高齢者にありがちなケースです。従って、発症から来院までの時間の平均が長いというのは、患者さんに高齢者の割合が多いことを示すだけのことと考えられます。

死亡率が高いのも、高齢であれば当然です。

同じデータでも、解釈する人の教養や思想によって随分と違う結論が出るものです。

フェミニズムの影響を強く受けた人にとっては、「女性は我慢強いから損をする。だから我慢せずにどしどし病院に行こう」という結論を導くのでしょう。

しっかりした知能を持った人なら、「心筋梗塞は男性の方が早く発症しやすい」くらいの結論で落ち着くはずです。男性はもっと保護されるべきだ、とまでは言いませんが

自分だって、自分の専門分野以外では、うっかりマスコミにミスリードされそうです。

情報を正しく理解することが如何に難しいことか。

まあ何しろ、勉強は生涯にわたるものだと思うわけです。

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コメント

世間の医療の関心が高いからこそこういった情報にリードされるのでしょう。

以前、あるある大事典のココアや納豆が放送翌日に売り切れた様に。

投稿: ティガ | 2011年10月30日 (日) 21時55分

コメントありがとうございます。

日本医師会がしっかり抗議をすべきだと思います。

しかしそのために、日本医師会はマスコミと良好な関係を築かなくてはならない、という難しい問題があります。

投稿: プー | 2011年10月30日 (日) 23時22分

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