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2009年12月28日 (月)

診療報酬、この程度の上げでは医療崩壊は防げない

2010年度の診療報酬改定は、全体で+0.19%と決まった。本体は+1.55%で内訳は医科+1.74%(入院+3.03%、外来+0.31%)、歯科+2.09%。逆に薬価・医療材料では-1.36%となった。

大手新聞はどこも社説で言及しており、この国の中でも重要な課題の一つという共通認識があるようです。

朝日新聞12/27

http://www.asahi.com/paper/editorial20091227.html

産経新聞12/28

http://sankei.jp.msn.com/life/body/091228/bdy0912280309000-n1.htm

毎日新聞12/28

http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20091228k0000m070088000c.html

読売新聞12/28

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20091227-OYT1T00887.htm

日経新聞12/26

http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20091224AS1K2400324122009.html

これで産科、小児科、救急医療に重点配分して医療崩壊を防ごうと・・・まあ、無理でしょう。

医療崩壊の原因は、大きく分けて2つあります。一つは低医療費政策(=低い診療報酬)とそれに伴う医師達の激務ですが、もう一つは、民事・刑事訴訟です。悪意のない診療でも結果が悪ければ損害賠償請求や逮捕が待っていることです。

訴訟については、未だ法整備の端緒にも付いていません。射水市民病院の件で不起訴、というのは検察が空気を読むようになってきたと言えるのかもしれませんが、逆に言えば検察のさじ加減次第で我々は有罪になるということです。

まあこれは財務省・厚労省の管轄外でしょうが・・・

一方、診療報酬を上げたことについてですが、不十分というほかありません。

医科+1.74%で出来ることなど限られています。危機に陥っている産科、小児科、救急に重点配分するということですが、医療の根幹を成す外科も内科もヤバイということは意外と知られていません。「木を見て森を見ず」、万が一にもこちらを削るようなことになれば、本気で医療が崩壊します。

あと、2000年度改定以後のマイナス改定の中でなんとか医療業界が持ってきたのは、スタッフの労働強化もありますが、設備投資を大きく削ったためです。古くなった機材を使い続けて何とか持たせてきたのです。当然限界が来ます。10年も経てばそろそろでしょう。これからは、CTが壊れて撮れないなどといったトラブルが続出します。

崩壊前夜のソ連みたいです。

医科で+10%くらいしなければこれらは解決しないでしょう。

政治絡みはまた後で。

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