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2008年11月15日 (土)

田母神氏の論文について

田母神氏の論文について、私見です。

Wikipediaの田母神氏の記事です。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B0%E6%AF%8D%E7%A5%9E%E4%BF%8A%E9%9B%84#.E8.AB.96.E8.80.83

問題の論文の全文です。

http://www.apa.co.jp/book_report/images/2008jyusyou_saiyuusyu.pdf

内容には興味深い点が少なからずあります。先の大戦にコミンテルンが深く関与していたかどうかの結論については、ヴェノナ文書の検証終了まで待たなくてはならないでしょうが。自分は、幣原外交を是とする点には反対ですが。

我々は皆平和を望んでいますが、単に平和を祈っていれば良い我々と違って田母神氏のような立場の人にとっては、もし戦争が起こったら、と言うことを日々想定して準備しています。当然戦争の歴史も仔細に解析したでしょう。その結果を披露したのだと思います。

しかしながら、立場というものがあります。自分たちの結論が政府見解と異なれば、少なくとも自衛官であるうちは公開してはいけないでしょう。文民統制に反するので。

それでも、田母神氏は敢えて問題提起したのではないかと思います。汚名を着る覚悟で。

この国を覆い尽くす自虐史観を変えるのは容易なことではありません。「嘘も百回つけば本当になる」という言葉がありますが、この場合、自虐史観を正すには百人が発言しなくては達成できないということになります。過去には藤尾正行氏、奥野誠亮氏、江藤隆美氏、最近では中山成彬氏など、政府見解と異なる発言をしたために辞任に追い込まれた閣僚が何人もいました。

田母神氏もその一人になろうという決心があったのでしょう。自衛官を引退後にこの論文を発表していればこれほどの問題にはならなかったでしょう。しかしそれではインパクトが小さい。現職のうちに発表してこそ騒ぎになり、皆が注目する、と考えたのだと思います。

後世になれば、また評価は変わってくるかもしれません。現時点では懲戒免職でもおかしくなかったでしょう。

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コメント

んー???管理人さんもマスコミにだまされていますね。
>文民統制に反するので

文民統制はシステムなので決して‘反する’ものではありません。

むしろ、文民統制の観点からは今回は非常にうまく機能したというわけです。


>現時点では懲戒免職でもおかしくなかったでしょう。

こりゃぁ厳しすぎますよ。理由が無いですもん。縛る法律が無い。更迭も、やった行為・立場と非対称な処置です・・今回は口頭注意ぐらいですよ。
村山談話なんていうつまらないものがなければ、国民は田母神さんのことを知らずに一生過ごしたでしょう。

投稿: | 2008年11月15日 (土) 17時32分

小ブログにコメントありがとうございます。
自分、浅学のためにご迷惑をかけて申し訳ありません。

>文民統制
Wikiでは、
一般に、軍事的組織構成員も、国民の一人として投票権を行使する。しかしながら、シビリアン・コントロールの下、軍事的組織は政治的中立性、非党派性を保つべきものとされ、軍事的組織構成員が政治的活動を行い、政治的意思表明を行う場合には、まず軍務を辞するべきものとされる。

とあります。Wikiが必ずしも正しいとは限らないので、そこまでは自分も判断しかねるところです。

>処置
法的な規定はなかったですか・・・。「懲戒免職」は単なる思いつきでした。

かつて日教組の教員が日の丸・君が代に反対して東京都教委によって処分を受けたときには、最高でも停職1ヶ月、殆どが戒告処分と聞いています。それが一つの比較対象となるでしょうか??

>村山談話
この国のパラダイムは、この時が最も左寄りだったでしょうか。今は右(というか真ん中に)向かおうとする動きに左向きの力が頑強に抵抗している状況のような気がします。

あなたの書いていることをうまく理解できないために見当違いの返事となっていたら申し訳ありません。自分の見識の浅さには反省しています。

投稿: プー | 2008年11月15日 (土) 20時35分

管理人様

いやとんでもない、そのようなことおっしゃられてはこちらこそ恐縮です。
あまりに気軽な気持ちで名無しで投稿しまして、ご気分害されましたら、その点お詫びします。申し訳ないことです。

>見当違い

それはきっと私の文章力の無さでしょう。

>文民統制
ご紹介のWIKI読んでみました。
恐縮ですが私が理解しているところをこの際、書いて見たいと思います。
文民統制とは日本国憲法作成の際、日本が欧米から輸入した政治思想(シビリアン・コントロール)の訳語です。
それまで日本語に無かったわけですから、憲法に盛り込む際『作った』言葉です。
現在『文民統制』、非常に多く政治家によって、またマスコミによって口にされていますが、『文民』とは国民の代表者であり国民の代表者は選挙によって選ばれています。
文民の対義語は文民統制の概念に照らし合わせると『軍人』となり、軍人とは軍隊に所属する軍事に関する専門職を担う人です。
政治・軍事のそれぞれの国の深化および成熟に伴い、互いは独立した機関として存在しています。
この独立した機関同士が国内・国外においてその影響力を行使するとき、軍事より政治が優先するシステム、と言うのが文民統制のことであろうと思います。
作戦において、政治家に決定されれば政治性を優先し命を落とすかもしれなくても実行する、と言うことではないでしょうか?

しかし日本には軍はないし、軍人はいません、と言うことになっています。

軍隊は独立した機関として、軍法・軍事裁判所などの機関を有しますが、自衛隊法は公務員法のようなもので、自衛隊員は普通の裁判所で裁かれます。この結果、日本では政治が突出した権限を持っていることとなりバランスが悪いと思ってます。

この状況で文民統制の観点から、田母神さんの更迭を見てみると、私的な論文執筆は公的な軍事行為ではありませんし論文読んでみると自衛隊法に言う政治性も見当たりません。(これは政府も14日に政治性は無いと答弁を出しています)
こうなると中身の問題、または当選した(才能があった)のが問題と言うことなって、それを問うなら絶対に憲法に述べる言論の自由などに抵触します。
極端なこと言うと、恩師に『先生のご指導のおかげで空将にまでなれたこと、感謝しています。今年も素晴らしい歴史を持つ日本のため、諸外国の勝手な言い分に負けず、訓練にいそしみます 田母神』と書いたお年玉付き年賀はがきもダメになるでしょう。当たってたら引き換えに行くのに公になるんだから。
おかしくないですか??

今回の更迭も田母神さんが法廷で争ったら勝つでしょう。でもそうなると村山談話が案外、無意味というのが国民に露呈する。それは政府も現時点では避けたい。
だからこのようなあいまいな事になっていると思っています。
ですから、大臣の更迭判断は拙速でなかったかと思いますし、ましてや定年退職で退職金を返せとかそれなら懲戒にしろとかは理由が無いし、それを大臣がやったら超法規的行為で今度は大臣が更迭される可能性があります。管理人様のお考えにももちろん敬意を表します。

でも田母神さんは素直に更迭されたわけですから、その時点で文民統制の観点からは非常にうまく機能した、とした次第です。
日教組の職員は、公的な職務中に授業を妨害したわけで、これは公務員法に抵触します。家に帰ってからなら問題は無いと思っております。

予談ですが、現状において、近隣国家はすべて上記のような軍隊を有し、領土侵犯などもおきているわけですから、これ等を放置し続ける鈍い政治家を私は信頼できません。

コメント欄を汚してしまい、すみませんでした。

投稿: you | 2008年11月16日 (日) 10時18分

詳しい解説、誠にありがとうございます。
youさんの見識の高さに驚きます。

「この国の軍(?)は政治に対して既に遥か下に置かれているので、外国の一般の文民統制を適応するのは無理がある。」
は、理解として正しいでしょうか?

国防という国家主権に直結する役割を担う人々には、それなりの尊敬と尊重が向けられて然るべきとは思っています。

投稿: プー | 2008年11月16日 (日) 23時27分

管理人様

「この国の軍(?)は政治に対して既に遥か下に置かれているので、外国の一般の文民統制を適応するのは無理がある。」

私も、この認識を共有させていただきたいと思います。読みづらい拙文をきれいにおまとめくださってありがとうございます。

ついでにシビリアンコントロールは、本来
大臣→自衛官
というのがありようとして真っ当だと思いますが、現状では
大臣→防衛省・官僚(背広組・防衛参事官)→自衛隊・自衛官(制服組)
となっているので、国民の代表者ですらない官僚の権限も気になります。

大臣を操ることが可能になりますから。
官僚達はこれを自覚しているはずです。

かといって、官僚の頭脳が大臣を補完している現実もあり、この点から、強い政治家が必要と個人的には思っています。(国が左傾化するのは、この官僚達がもともと左翼っているからです。)

またこの件で、マスコミ側が『集団投稿が発覚!』などと騒いで監察が入りましたが、こんなことで防衛監察本部を動かすのは強権発動ではないのか?自衛隊は萎縮しないのか?と個人的には思います。

勝手なことですが、私の頭の中では、
・各省庁の官僚
・マスコミ
・左翼政治家
これのセットが最悪だと思っています。

村山談話は最たるものです。(外務省官僚・朝日新聞・村山富一)特に語りかけが外に向かって発せられているので、国内においては意味を成しません。

今回の件で、私は防衛省の内局に電話をかけ、『これ以上の縛りを自衛官に求めるのは組織のゆがみを生じさせることとなり不健全だ』(中立性が担保できなくなる)、と釘を刺しました。国民の国防意識の低下を誘発する行動には納得できません。

日本は軍備が弱いため、国際社会において常に資金提供(税金)を強要されているという現実を無視することはできないと思っております。


投稿: you | 2008年11月17日 (月) 19時54分

お電話されたとのこと、素晴らしいと思います。

この国も早く正常な国家になって欲しいですが、悪の三位一体という強大な敵がいますね。
我々の一つ一つの行動で少しずつ乗り越えていくしかないのでしょうね。

投稿: プー | 2008年11月18日 (火) 19時44分

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「真日本主義・文明と文化」について  日本だけが一方的に悪い自虐史観だろうと、日本は全部正しかった田母神史観で書こうとも、正邪の評価基準は日本の伝統文化の中には存在しない。この国、この民族は伝統的な民族文化をはぐくんではきたが、それは日本列島のヤマト民族の内部にだけ通用するローカルなものにすぎなかった。隣国や国際社会に適用するようなグローバルスタンダードは、日本にはない。あちらさんの定規を借用するしかなかったのだ。  聖徳太子の「つつがなきや」も、明治天皇の「四方の海」も、その根底をなす...... [続きを読む]

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